俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

劇団☆新感線「けむりの軍団」

2019年劇団☆新感線39興行・夏秋公演「いのうえ歌舞伎《亞》alternative『けむりの軍団』」@赤坂ACTシアター

【脚本】倉持 裕
【演出】いのうえひでのり
【出演】

古田新太

早乙女太一 清野菜名 須賀健太 高田聖子 粟根まこと

右近健一 河野まさと 逆木圭一郎  村木よし子 インディ高橋 礒野慎吾 吉田メタル  中谷さとみ 保坂エマ 宮下今日子 村木 仁 川原正嗣 武田浩二 ╱

池田成志 ╱他

 7/21(日)14:00開演、於・赤坂ACTシアター。休憩20分を挟み、一幕1時間25分、二幕1時間20分。およそ3時間超の上演。

脚本が倉持裕さんで、都会風味になるのかと思いきや、思いきり黒澤映画でした。BGMや効果音まで黒澤調です。

ベースは「かくし砦の三悪人」かな? 古田新太池田成志がバディを組み、清野菜名のお姫様と須賀健太の若侍の護衛をして、あわよくば仕官の道を……平たく言うと、こんな話。

まあ、内容はたわいもなくて、ご都合主義の展開なんですが、芸達者の役者陣なので何も考えずに楽しく観るのをお勧めします。今回は劇団員がそれなりの役で、かなり多く出演しているのもあり、昔の新感線を観ている気分になり、ちょっと懐かしかったです。

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早乙女太一くんがコメディアンになるのですが、うーん、まだコメディに慣れていない感じ。まだ固い。殺陣だと自分を取り戻して、さすがの切れ味なのですが。コメディもできるようになると役の幅も広がると思うので、太一くんがんばれ!

さて、劇団員はというと、高田聖子さんはさすがの貫禄。食えない毒婦が見事。その息子のアッパラパー若殿が河野まさと君ですが、いやー本当にうまくなったねえ、サンボ君! C調の若殿が、あることをきっかけに狂っていき、いままでとは正反対の暗黒キャラに変わるのがすごくよかった。

右近さんが歌うのも、相当久しぶりじゃない? これまた懐かしかったです。右近さんはなー、素質に甘んじて精進しなかったクチだと睨んでます。もったいないなあと思いつつ、これ以上は言うまい。

今さらだけど、主演は古田新太です。いつもの古ちんですね、この10年くらい、主役でも「主役!」というオーラはあまり出さず、全体をまとめる方向で演じてる気がするなあ。相手役(というのも変か)の池田成志も、「いつもの新感線の成志」ですが、ちゃらんぽらんな役が本当に似合うよね。古田との掛け合いが楽しゅうございました。

 

劇団結成39年目の「サンキュー公演」、東日本では第一弾。第二弾は、生田斗真が主演の「いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌 (にせよしつねめいかいにうたう)』」。

 「偽義経〜」この春、西日本で上演済みで、東日本ではこれから。生田斗真くんの舞台は観てみたいんだけど、 「偽義経〜」は題材にそそられないんだよなあ。どうしようかしら。