俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

体調アップダウン

朝方、頭痛で目が覚めた。まだ7時半くらい。全身汗だくなのは暑さのせいかと、冷房をつけたら、ぞくっときた。昨日の夜と同じ温度設定なのに、とても冷たく感じる。すぐに消すと、今度は汗がじわりと出てくる。体温計は、通常より2度低い表示。低いのかよ! 吐き気が背骨から這い上がってきた。見事に胃はからっぽで、黄色い胃液しか出てこない。ちゃんと消化してるな働いてるな〜と、ちょっと感心。お湯を沸かして、白湯を飲んだら、少し落ち着いた。ヨーグルトを1個食べ、白湯を飲んでは寝て、白湯を飲んでは寝ての繰り返しで、昼。頭痛と胃痛はおさまった。俗にいう「胃が風邪をひいた」というやつかしら? 昨日まではそこそこ元気で、悪いものも食べてない(はず)だし、原因が思い浮かばない。冷房負け? それほどつけてないぞー。
このまま休んでいたいところだが、今日は流したくない芝居のチケットがある。キヲスクで買ったHi-softキャラメルを口に放り込んで、渋谷PARCO劇場「噂の男」へ。

PARCO劇場プロデュース「噂の男」

【作】福島三郎
【脚色・演出】ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【出演】堺雅人橋本じゅん八嶋智人山内圭哉橋本さとし
    猪岐英人、水野顕子
【漫才台本】中川家
http://www.ktv.co.jp/event/uwasa/index.html#story

8/20 (日)、14:00開演、於・PARCO劇場。上演時間は150分=2時間30分のノンストップ。
橋本ブラザーズ、10年ぶりの共演です。二人が同じ舞台に立っているのを観られるなんて……嬉しすぎる! このチケットをとった、第一目的はこれだ。「新選組!」の面子が3人いるのも、個人的に嬉しい。
それはさておき。今回の芝居の企画趣旨は、人情系ウェルメイドな「いい話」を書く福島三郎さんに、作風とは反対の「いやーな話」を書いてもらい、それをKERAさんに演出してもらう、というもの。ふだんなら対極の、超多忙な脚本家と演出家を組ませ、さらに超売れっ子の役者をそろえて「いやーな男」を演じてもらう。「いやーな男たちの、いやーな話」が題目。
企画趣旨は面白い。でもまあ、話はこんなところでしょ、とりたてて言うほどでもなし、というのが正直な感想。それより役者がよかった。橋本さとしさんを観るのは、彼が新感線を退団して以来だが、成長したねー! うまくなったなあ。馬長な顔は変わらないなあ。山内君より、背が高いのね、さとしは、やっぱり見場がいい。次期バルジャンかあ、と思いながら観てた。
弟さとしに続いて、兄のじゅんさん。最近のじゅんさんは、ハズレがない。客演の経験は、役者に幅をもたせますね。みんなどんどん、客演するといいと思う。
ちょっと残念だったのが、八嶋さん。あまりいい役ではなかったとも思うけれど、演技に破綻がなさすぎて、その……面白みに欠ける。きっちり芝居はこなす人だと思うし、実際にうまい。安心感はあるのだが、最近、それだけに終わってやしないだろうか。個人的な好みで申し訳ないが、八嶋さんには、計算を飛び超えたものを見せてほしい。
役者よりすごいと思ったのは、演出のKERAさん。この舞台で一番感じたのは、KERAさんの支配力だった。同行者が買ったパンフを流し読みさせてもらったが、福島さんの脚本で、ちょっとでもいい話が残っていると、KERAさんが容赦なく切り落として変えたそう (脚本の料理については、KERAさんに一任すると福島さんの了解済み)。最初は、男優5人だけのつもりが、“骨なしポテト”という中堅お笑い芸人の役で、男女ペアを加えたのも、KERAさんの発案なんですって。エチュードのように、役者とも話しあって作り上げたらしい。芝居の間や、役者の動きにも、演出の手が垣間見れる。ちゃんと仕事をしている演出家は好きです。
最後に、「キュビニズム」等の名言を残した“モッシャン”こと、橋本じゅんさんの極めつけの台詞。
「喜怒哀楽のすべてを、笑顔だけで表現する男め!」
たまらーん!