俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

イケニエの人

恋人でもないのに・・・
今日も晴れ。大人計画イケニエの人」観劇のため、三軒茶屋にある劇場「世田谷パブリックシアター」に行ってきました。はじめてキャロットタワーを見たわ〜。ロビーで、宮崎吐夢さん・ 篠崎真紀さんの新刊『恋人でもないのに・・・』が、吐夢さんのイラスト&サインつきで販売されていたのを購入。DVD「今夜で店じまい」も、同じくサインつきでしたよ。

11/21 (日)、14:30、於・世田谷パブリックシアター。割とこぢんまりした劇場で、イメージとしては東京グローブ座のじゃまな柱をなくして、見やすくした感じ。足下はゆったりめだが、客席と舞台はけっこう近い。
劇団本公演で松尾さんの脚本をやるのは、2001年の「エロスの果て」以来。阿部サダヲ宮藤官九郎の役柄のせいか、過去公演の「生きてるし死んでるし」を思い出した。吐夢さんの「ペリー」っぽいシャベリがおかしい。でも、正直、劇団員だけだとつらいですね。弱い。今まで客演でいらした、秋山菜津子さんや三宅弘城さんたちの厚みを、今さらながら知る。乱暴にいってしまうと、ボケの役者さんが多くて、ツッコミをになう役者さんが不足してるんじゃないかなあ。演技力のうまさよりも、存在自体が核爆弾、のようなたたずまいが、松尾さんの芝居には必要なのかも。まあ推測です。

何かのインタビューで、「今までは“死”をテーマに書いてきたが、今回は40代にもなったし、“生”を書いてみようと思った。……でも実際書いてみたら、前とあまり変わらなかったんだよね」と、松尾さんがこたえていた。驚いた、だって自分はむしろ、今までの松尾作品に“生”を感じていたから。そして今回の舞台には、“死”を連想したから。とすれば、生とは、いかに容赦ないものであるか。
死のやさしさよりも、仁義なき生をおくる者の、神に対する小さなしっぺ返し。といったところでしょうか。