俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

真夏の夜のホラー

PARCO劇場鈍獣 DON-JOU」

8/7 (土)、19:00、於・PARCO劇場。脚本:宮藤官九郎、演出:河原雅彦、出演:生瀬勝久池田成志古田新太*1と、すごい顔ぶれなんである。女優陣は西田尚美乙葉野波麻帆のグラビア系アイドルたち。男優陣の好みですかい?
2幕構成で、上演19:00〜21:45(間に15分間の休憩)と、長い。実際には少し押して、22:00近くの終演でした。当日券での観劇にて、はしっこの補助席。てっきり、通路の階段で座布団席だと思っていたら、PARCOはそれやらないみたいね。

観た感想。「圭史っぽい」。
え? これほんとにクドカン? と思ったくらい、長塚圭史を思わせた。TVのクドカンを期待したら、あきまへんよ。クドカン脚本(芝居編)でいうなら、「熊沢パンキース」のささくれだった片田舎の店、「グレープフルーツちょうだい」、「キラークイーン666」の佐藤隆太……やっぱしクドカン作か。思い返すと、クドカンのお芝居って、決して明るくハッピーじゃないわ。

予備知識なしで行ったので、まさかサイコホラーだとは思わなかった。2幕目からが本番、という感じ。女優陣も、1幕目冒頭は学芸会だったけれど、途中からよくなりますよ。ラストのはっきりさせないところが、こわさ倍増でいいですねー。

唐突だが、長塚圭史松尾スズキ宮藤官九郎のちがいを考えてみる。
 松尾さん:不幸を呑みこんで「これでいいんだよ!」とうたいあげる。
      実は一番アッパーかも。
 長塚圭史:のみこむ必要すらない、それは当たり前のこと。
      端からみれば不幸かもしれないが、本人たちは幸せ。抒情的。
 クドカン:幸・不幸は関係ない。淡々とみせるだけ。一番ドライ。

今のところ、そんな気がするということでメモ。

* * * * * * *
本日のクドカン・ラジオ「キック・ザ・カンクロー」に、鈍獣ネタが出た。
ゲネプロ*2で、古田さんなど出演者はカミカミだったそう。年長3人組の男優陣の話を聞くに、「俺の芝居は相当しんどいらしいね、なんか」。ふつうは見せ場以外、楽屋にひっこんで休憩時間があるそうだけど、クドカンの芝居は出ずっぱりだから休めない、とのこと。トシもトシだしね〜。

確かに、今日の舞台でも、古田さんはちょっと大変そうだった。一番かんでたし。そして太っていた。アカドクロで痩せたと言ってたはずですが……リバウンドかよ!
もう、古田さんが女たらしのモテ設定は、似合わなくなってきているのではないでしょうか。

*1:この生瀬・池田・古田が“ねずみの三銃士”として発案・企画した公演。

*2:初日直前に、本番同様におこなう通し稽古。