俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

「得るものと失うものの物語」

雨だ。梅雨入りだ。昼まで寝る。
のっそり起きてご飯を食べたあと、流しと風呂場をみがいてパイプ洗浄。すっきりー。荒れた部屋も、少しかたす。どうやっても本の置き場所がない。また実家に持って帰るか……。茶を飲んで一服するうち、雨も弱まった。長傘を買いに出かける。梅雨をのりきるのに、ビニール傘1本では心もとないからね。ついでに本屋に立ち寄ったところ、近藤ようこさんの『水鏡綺譚』完全版(ISBN:4883791572)を発見! 即買いする。

『水鏡綺譚』は、中世日本の説経の世界を、近代のまなざしで美しくやわらかに描いた作品である。近藤ようこさんの中世もの漫画は、現代ものに劣らずいいんだ。*1
以前、角川書店から上下巻で出ていた未完の物語が、全1巻にまとまり、52頁の書き下ろしで完結したもの。装幀は角川版のほうが好きだったけれど、これはしかたがないね。大河を観たあと、しみじみ読む。あとがきが泣かせます。本日の件名は、あとがきから抜粋。

*1:2004年6月現在、近藤ようこさんの漫画で入手できそうな中世ものは以下の通り。
 『説経小栗判官ちくま文庫ISBN:4480038019
 『美(いつく)しの首』ちくま文庫ISBN:4480030786
 『月影の御母』朝日ソノラマISBN:4257903910
品切れ中のにも、いい作品がそろっているんですが…。現代ものも、気に入ったら手にとってみてください。