俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

髑髏城の七人 [アカドクロ]

チケ取りにやぶれた……。
土曜の朝に起きて一般発売に参戦するも、5分で惨敗。とぼとぼ帰り、天気予報を見ると、明日から雨ぇ!? あわてて洗濯する。掃除、アイロンがけ、食事の支度、あっという間に13時だ。先週みそこねた、大河の再放送にチャンネルをあわせる。
オダジョ斎藤、面白すぎ! 腹痛て仮病て、あんた幾つですか。すぐに仮病がバレてオンオン言いはじめる斎藤。「恩をいうなら、近藤先生が一番だろう」とぐっさん永倉にさとされ瞬時に驚愕、「!」そっかー、とあっさり納得する斎藤 (気づけよ!)。小六親分との因縁を永倉に切ってもらい、1週間ぶりにお通じが来たみたいな、ものっそい晴れやかな顔の斎藤。好き。
干した布団をとりこみ、趣味の講座に出てから新宿へ回る。今日は観劇です。

劇団☆新感線「髑髏城の七人」=アカドクロ/主演:古田新太

6/5 (土)、18:00開演、於・新宿厚生年金会館。「髑髏城の七人」は初演90年、再演97年、今回はWキャストで再再演になる。古田新太の主演を「アカドクロ」、市川染五郎の主演を「アオドクロ」という。

実は、97年の再演を観てます。この「髑髏城」がなければ、新感線にハマることはなかった……それくらい素晴らしい、まさに「奇蹟の舞台」でした。それまでも新感線は観ていたけれど、通常1回きり。「髑髏城」はあまりによかったため、当日券で再度観に行ったほど。(以後、なるべく新感線の舞台は、2回は行くようにしてます)
思い入れのありすぎる舞台なので、再再演を聞いたときは、かなり動揺しました。チケットをとるべきか悩んだくらい。結局、気になるのでとりましたが。さて、結果は……?


もともとが、よくできた脚本なのだな。
歌や踊りをとっぱらい、骨格だけ残してソリッドにした舞台だった。場面を削った分、脚本もまとめられ、演出もがらりと変わっている。97年版とはちがう。ちがうことが、よかった。
97年版と同役なのは、玉ころがしの捨之介@古田新太と、抜かずの兵庫@橋本じゅん、裏切り三五@河野まさと、磯平@磯野慎吾。じゅんさんの兵庫が絶品なんだ! 色男じゃないけれど、いい男だよ。
敵方・天魔王の配下として、97年版の因果丸@右近さんから、山本亨さんの邪鬼丸へシフト。亨さんの邪鬼丸が、いい。敵方のキャラは、みんなよかった。
対して……坂井真紀の極楽大夫は、でんでんダメですね。真紀が使えないことは、以前の舞台「西遊記」で実証済みなのに、なんで出てくるかなー。
どこがダメかというと「オーラがない」。この一言に尽きる。すぐに群衆(モブ)にまぎれて、見分けがつかなくなる存在感の薄さ。大夫の重みなし。関節が固いみたいで、動きもわるい。他の出演者とくらべて、位負けしてます。

坂井真紀はおいといて、総じてキャストはよかったと思う。水野美紀ちゃんは綺麗でした。殺陣もできるし、立ち姿のはえる女優さんです。蘭兵衛は「女が演じる男」ではなく、「女を捨てた女」で来たのね。
さて、今回の舞台で思い知らされたのは、自分がいかに97年版に影響されているか、だった。舞台を観ながら「あの場面カットされてる」「ここはああだった」「ふーん、こうしたんだ」…頭の中の97年版映像と、並行して観ていたようなものだった。

芝居が終わったあとは、カーテンコールが4回。贋鉄斎の梶原善ちゃんが出てきて、榊原郁恵を歌ってくれた。罰ゲームだな、これは。*1

*1:新感線では、舞台で大きな失敗をしたりすると、カーテンコールで一芸披露の罰ゲームが待ってます。