俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

東京タワーの夜は更けて

東京タワー近影

久しぶりにモンゴルの友達と会う。友達の希望は東京タワー。だったら夜景でしょ! ということで、待ち合わせは夕刻とした。

浜松町で落ち合い、まずは増上寺からタワーを眺める。
増上寺は、徳川将軍家菩提寺である (上野の寛永寺も将軍家菩提寺)。友達は、学校の授業で江戸時代を教わったという。「“徳川”知ってます。あと“豊臣秀吉”も習いました」すごいなー。
境内に飾られた絵馬の説明などしつつ、東京タワーへたどりつく。糸もタワー内部に入るのは初めてだ。2階の土産物店街は、修学旅行で買ってしまいそうな品物のオンパレード。ほどよくさびれた空気感が、レトロな哀愁を誘う。
東京タワーの高さは333メートル。地上150メートルに位置する大展望台のチケットを買い求め、エレベーターガールとボーイに案内されて、いざ出陣。

大展望台は1階と2階にわかれ、どちらも綺麗にととのえられていた。地上150メートルだけあって、かなり遠くまで望める。今でこそ都庁や六本木ヒルズの展望台があるが、昔はこれくらいしかなかったもんね。「東京タワー」が憧れをもって響いていたのは、いつごろまでなんだろう。
17:30近かったが、まだ外は明るい。夕闇から夜景にうつりかわるまで、茶を飲みながら待つことにした。「日本人はネコ好きですね。モンゴルでは、犬は好かれますがネコはちがいます」ネコには、魔物のイメージがあるそうだ。人気がないから飼うひともなく、個体数も少ない。日本にきて「飼い猫」の存在にびっくりしたそうだ。
ネコはネズミを獲るから、日本人には好印象なのかしらね、などと無責任なことを言いながら、闇が濃くなるのを待つ。イルミネーションが浮かびあがってくる。

夜景は見飽きないが、タイムリミットが近づいてきた。天空の景色に別れをつげ、今度は地上で、ライトアップされた東京タワーを見上げる。すぐそばに一等あかるい星がきらめいていた。