俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

女形

ジャワ・ガムラングループ「ランバンサリ」の公演、「青銅音曲6」を聴きに行く。於・日暮里18:00、日暮里サニーホール。まちがえて一つ手前の西日暮里で降りてしまい、焦る。(←会場の住所が西日暮里ゆえの、カンちがい)
なんとか開演5分前に会場入りすると、中は満員だった。20周年特別記念として、インドネシアでも人気の高い女形舞踊家ディディ・ニニ・トウォ氏をゲストに迎えての公演だという。ちょっと楽しみ。

ガムランとは、インドネシアの古典舞踊と音楽のこと。バリ島のが有名だが、インドネシア各地によって、いろいろとスタイルがちがう。今回観に行ったのは、中部ジャワのスタイルを主とするグループだ。
舞踊のスタイルも、男踊りに女踊り、宮廷チックなやつに庶民派のものと、これまた多い。女踊りを男が女装して演じる、というのもある。現地ではなんというのか分からないが、いわゆる女形ですね。「女形」の形態って、西欧にはないのかしら。アジア芸能の奥深さを勝手に感じるわたくし。

初めて観たディディさんの踊りは、玉三郎篠井英介か――とにかく色っぽい (篠井さんの踊りは観たことないけど、なぜか連想)。でも、いやなフェロモンではなく、匂いのいい香水のような色香なのね。ストールのように巻きつけた布を払いながら、足首につけた鈴の輪を、優しく強く踏みならす踊りにはエロティシズムを感じました。

アンコールでは、コミカルな踊りに転じて場を沸かす。本国では、コミカルな方がお馴染みらしい(?)が、女形の魅力を楽しませていただきました。外国人が歌舞伎の女形を観るときも、こんな風に胸がざわめくのかしら。「女形」について、いろいろ考えさせられたっす。