俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

だるまさん

orenade2016-01-03

3日目の朝もお雑煮。母が子供と孫に食べてもらおうと餅を焼きすぎたので、「しかたないなあ、私が食べるよ」と手を伸ばしかけたら、兄が「いらないのに焼くのが悪い。無理して食べなくていい」スパッと切りました。さらに追い打ちとして、
「だいたいおまえ、毎年1kg太ってるだろ!」
ええ、私の手が止まりました。「分かるの!?」「見りゃ分かるだろ!」
肉親の率直な意見って、ありがたいけれど残酷ですね……。いや、いい薬になりました。

毎年、3日は地元のお大師さまのお祭りです。お祭りというか、露店が多く出て賑やかなのです。で、この日は実家の両親と兄一家と私とで参詣に行き、姪っこと甥っこは露店で駄菓子を買うのが楽しみなのです。
しかし、今年の甥っこはちがった。
「だるまさんが欲しい」
だるま!? 小3がだるま? なんで?
「お金を貯めたいの」
君、小3だよね!? はい、ここで兄夫婦の解説です。
「甥っこは、お小遣いをあげるとすぐ使っちゃうから (と言っても半分は残すそう)、『お金が貯まらない、なんで? もっとお金があれば、もっと欲しいものが買えるのに』と言うの。それで、『だるまさんにでも祈願したら、貯まるかもね〜』と冗談口をたたいたら本気にしちゃったんだよね」
神頼みだったのかー!

お大師さまの境内には毎年、だるまを売る露店が連なっています。真剣な顔で品定めをする甥っこ君。そばで姪っこちゃんが「だるま祈願しなくても、使わなければ貯まるのに」と至極真っ当なことを言います。兄の奥さんによると、姪っこは貯めるのが好きだそうで……男女の差が現れているように思うのは私だけでしょうか。
だるまを買いたいと言っても、甥っこ君の財力では、ピンポン玉かテニスボール程度の大きさのものしか手が出ません。めっちゃ選びに入ってる甥っこの脇で、姪っこが面白がって「ほらー、色によって効力が違うみたいよ。金運は金色だるまだって!」スタンダードな赤だるま以外にも、カラフルな色だるまが売られていて、まんまと二人はその商法に騙されています。
「金色だるま……」しかし、金色だるまは、ピンポン玉の次はカボチャクラスへサイズアップし、お値段も倍以上に跳ね上がります。予算の壁。小3には厳しい価格です。
しかし、一度大きいだるまを見てしまうと、小サイズには魅力を覚えないもよう。甥っこは、意を決して店の人に聞きました。
「この金色のはいくらですか」
「3000円」
「……(ショボーン)」
「あ、2000円でもいいよ」
結局「ごめんなさい」になりました。小3には無理だよね……。

家へ戻り「だるま残念だったね〜」と話していたら、家で留守番をしていた父が、もうすぐお昼だというのに散歩に出かけてしまいました。
「いま散歩に出かけるぐらいなら、一緒にお大師さまに行けばよかったのに」「お昼に、昨日の鴨鍋の残りでうどん作ったのに、もう食べちゃお」
「お父さん待たなくていいんですか」と兄の奥さんが言うのに、私や母が「いーのいーの! どうせいつものことだし、お父さんの分を残したって『食わん』と言われるんだから」と、気楽にお昼を食べてんですよ。
そしたら、父が、だるまを買って帰ってきました。スタンダードな赤だるまだけれど、一番大きなスイカの大玉サイズです。甥っこにだるまを差し出して「これ、あげるよ」。
甥っこ大喜び。父 (おじいちゃん) ニッコニコです。やりよるな……。
そのあと「お昼はなんだ、うどん? 俺にもくれ」。私と母が気まずかったのは言うまでもありません。ごめんねトーチャン。

さて、午後ずっと実家にいるのもヒマなので、川島町まで白鳥を見に行きました。白鳥の飛来地なんですって。
みなさん、同じようにやることがないのか、けっこう見に来ている人がいました。白鳥は人間をうるさがっているのか、対岸の遠いところにぽっちりいるだけで、鴨のほうがスイスイ寄ってきていましたね。鴨も可愛かったな〜。

帰りに川越のショッピングモールに寄ってもらい、ユニクロなどを見てから (戦果なし)、帰宅。夕飯は外食したいけれど、開いている店を探すのがなかなか大変です。というのも、父がファミレスを好かないからです。
結局、近所の飲み屋さん的なところに行きました。私は初めておじゃましましたが、なかなか美味しかったです!