俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

維新派展と夏祭り

暑いあつい! 家事をするだけでくったり。でも今日は早稲田大学内の演劇博物館へ行くのだ。副都心線西早稲田駅で降りてみたら、すんごく遠いの。博物館HPでは近そうに見えて、実際の最寄り駅は、東西線都電荒川線早稲田駅だけなのね。炎天下の昼下がり、たどり着いた理工学部の守衛さんに道を訊ねたら、
「演劇博物館は本部キャンパスですから、ここからだと15分から20分は歩きますよ」
そのとき、思いきり情けない顔をしていたに違いない。気の毒そうな声で「暑いですし、明治通りに出たところでタクシーを拾われては」と、守衛さんに忠告される。そうですね……道も不案内で、暑さで行き倒れるよりはタクシーですよね。
ふだんなら、さんさん歩く距離をタクシー。なんか負けてる。車はすぐつかまったが、初乗りが710円ですと! 値上がっとる〜。650円スタートは過去の話なのね。発進してすぐ、涼しい女性の声で「後部座席の方も、シートベルトをお締めください」のアナウンス。タクシーも義務づけられたんだったと、あわてて装着。もう連敗です。

で、早稲田大学本部キャンパスに到着。でかっ! こんなに広いと、学部棟移動のとき大変だろうなあ。
目的の演劇博物館をのぞき、帰りは歩いてすぐの都電荒川線で、雑司ヶ谷鬼子母神駅までチンチン帰る。都電荒川線は風情があって好き好き。

写真は、鬼子母神駅から池袋を望んで。
駅そばの豆腐屋が、今ふうの喫茶店になっていた。ちょうど鬼子母神は夏祭りの最中で、境内には露店がぎっしり。だが、昔来ていた見世物小屋がなかった。時の流れか。結局、見世物小屋を一度も観ないまま終わってしまった。靖国神社、花園神社ではまだ興行を打っているのだろうか。久しぶりにおみくじを引いた。「大吉」だった。空の下、あまねくよきこと降りますように。

演劇博物館「維新派という現象」@早稲田大学構内

こぢんまりしていて、さらりと観られた。演劇博物館が、継続的に行っている「現代演劇シリーズ」の一環として、大阪の劇団「維新派」を取り上げた企画展。
昨年の公演「nostalgia」の衣裳や小道具に、初期公演のチラシや雑誌記事などが展示されていた。維新派は野外公演の多い劇団だが、過去の野外公演地が今、どういう風景になっているのかを撮った写真もあり、時の流れと演劇の一回性を感じる。
歌垣のような、草野心平の蛙の歌のような台詞の重なりを、台本で見ることができてよかった。

写真は演劇博物館1階内部。ここは坪内逍遥の発案で建てられたそうだ。逍遥といえば「小説神髄」「当世書生気質」ですが、「シェークスピヤ全集」の翻訳に命かけてたなんて知らなかったよ。だから演劇博物館なのね。