俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

イタリア2日目【緊張の初日】

4/24 (火)、イタリア2日目。今年の欧州は異常気象らしく、暖冬・暖春。イタリアも、例年4月は20度ちょいが、27度前後(!)と高い。暑い。でも地中海性気候だからスーッとした空気。日の入りは20:00頃、40分すぎまでは残照でしのげる。夜遅くまで明るいのは、助かるねえ。
さて昼間は用事、夕方より観光。宿泊ホテルは郊外のため、市街地までバスで行く。このバスにやられた!
昨年の仏・パリでは、すーいすいのバス移動だったものだから、イタリアも似たようなものだろうと楽観していた。甘かった。
・時間てきとう
・郊外バスは、車内で切符が買えない(市街を走るバスは、車内購入OKだった)
・地名とちがう、通名(?)のバス停が、罠のようにばらまかれてる(ので、自分の行きたい場所とバス停の名前が合っているのか不安)
上記は、イタリア地方都市での話。ローマでは、地名とバス停の名前は、ほぼ一致していたようだ。とにかく、乗車の際に切符を買おうとしたら断られてショック! むなしく1本見送り。20分に1本しか来ないのに……。ガイドブックには「チケット購入は車内か、タパッキ(タバコ屋)で」とあるが、目の前は道路1本と緑しかない、ちょう郊外だっつの。
↓ホテルの目の前は、こんなん。

ザ・郊外。アメリカ映画の田舎のモーテルみたい。これはこれで面白かったんですけどね。結局、バス・チケットは、ホテルのフロントにて購入。1ユーロのところ、1.6ユーロとられる。バス営業所かタバッキ以外では、多少の上乗せ価格はふつうみたい。それでも、このホテルはボリすぎだと思うぞ。で、次のバスを待つ。先のは7分、今度は10分遅れ。バス乗車までに、小一時間かかってしまった。ふう。

バスに乗ったのはいいが、終点は「市街地中心」ということしか分からない。今から考えると、よく乗ったよなー。市街地まで2〜30分のはずなので、時計の針と、街の風景で見当をつける。中世の雰囲気を残したこの街は、柱廊(ポルティコ)で有名だ。柱廊の建物群に入ったら、旧市街に入った証拠。ランドマークのひとつ、斜塔が見えたところで、適当に降りた。

上記写真・左は、柱廊。要するに「アーケード」です。夏はひんやり、雨風も防げて、なんともよろしき風情。このアーケードつきの建物の連なりが、この街の特徴だ。ゴシック、木造、ルネサンスバロック風と、さまざまな時代の建物・柱廊が織りなす街並みは、見て歩くだけでも楽しい。

こんな楽しい建物があったりする。中央と右の写真は、左端の一部拡大。一体一体が、ちがうお顔。

イタリアでは、そこここに小さな「Bar (バール)」がある。居酒屋ではない。立ち飲みカフェ、といったところ。ふらっと入って、さっと頼み、くいっと飲んで「じゃ!」と去る。カフェもアルコールも、同じように出される店。シックな内装からハードロック風まで、いろいろです。基本は立ち飲みで、パニーニやサラダ、一口菓子なんかも頼める。日本の酒屋の立ち飲みコーナーと、ドトールを合わせた感じ。たぶん、昔のもんじゃ焼き屋って、こんな雰囲気だったんじゃないかなあ。
立ち飲みの場合は、先にレジで会計を済ませ、カウンターにいる店員にレシートを見せて、注文の品を出してもらうのが一般的。レシートを見せずに突っ立っていると、いつまで待っても出してくれないよ。レシートを見た店員さんは、注文の品と引き換えに、レシートを「ピリッ」と破ることも。それがオーダー完了の印なのね。
歩き疲れたところで、いい感じのBarを見つけ、入ってみた。

注文したのは「Ginseng」という名のカフェと、一口菓子。お冷やもついている (水の有無は、店によりけり。たいていガス入り)。Ginsengの見た目が、ラテ風だと思って飲んだら、甘っ! 味もラテ風だ。あとで調べたら「Ginseng =朝鮮人参」だったが、ぜんぜん、そんな味はしなかったなあ。よほど砂糖やミルクを入れているのにちがいないわ。
こっそり上の写真をデジカメで撮っていると、気のいいおじさんマスターが目ざとく見つけて「HAHAHA!」と大受け。こんなのが面白いの? 店内全部撮っていいよー、撮れ撮れ! とけしかけられた。恥ずかしかったけれど、おことばに甘えて撮らせていただく。

左のショーウィンドーには、パン、パニーニ・サンドイッチ、ピザ、アイスクリーム。その奥の菓子陳列を正面から撮ったのが、中央の写真。クッキー、エクレア、リコッタ・ケーキなどなど。右は、酒の肴・おつまみコーナー。グラスワインや、ビールもあるんです。この店、気に入った!
とはいえ、もう18:00。立ち飲みであるし、サクっと出る。もうしばらく歩いて、街の基点、マッジョーレ広場をめざす。

寄り道、迷い道しながらで、小一時間後に到着。写真左は、マッジョーレ広場にある、ネプチューンの噴水。ここにあるはずのインフォメーション・センターを探すが、どの建物内かを特定するのに一苦労。目的のバスマップは、「ここにはありません。向こうにある、バス営業所で売っています。有料です」というようなことを言われる。手真似や言葉尻から、「向こう」が建物の裏手側だとわかったが、ひや、また歩くのかあ。なんとか購入。
この広場には大勢の人がたむろしていて、何もすることなく、ただ、ぼーっと階段に腰を下ろしていたりする。そよとも動かない人影を見ていると、「いつまでああしてるんだろう…」と、なんだか不思議なのよねえ。こちらがせっかちすぎるのかしら。
右の写真は、広場の裏手、小さな食品店が寄り集まった区画から。八百屋さんの店先です。写真には写っていないけれど、アーティチョークは、たいていの八百屋で売ってたね。19:30には閉める店が大多数。あと開いているのは、飲食店くらい。本屋は20時くらいまでやってたかな (うろ覚え)。

夕飯の店探しに一苦労。やはり、一人では入りづらい。日は入り、残照もうすくなってきた。20:00前後から、どんどん席も埋まっていく。なんとか飛び込んだ店では、TVで放送中のサッカーに、客が大盛り上がり。テーブル席で注文をすませ、先にきたビールを飲みながら、ボロネーゼのフィットチーネを待つ。待つ。待つ。30分経過。ウエィターが捕まらない。待つ。40分。45分。ようやくウェイターを捕まえた。やはり注文を忘れていたらしく、15分後に皿が来た。初日の洗礼?
そんなんで、店を出たのは21:50頃。タクシー乗場から、ホテルへ帰る。明日はベネチアだ!