俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

さよならキャッツ

10月28日から公開中の映画「木更津キャッツアイ」完結編が、12月23日あたりで〆、という館が多い。もう12月だよやばいよと、レイトショーに行ってきた。

映画「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ

なるべく事前情報は入れず (うっかり、あらすじ紹介だけ見ちゃったけれど)、まっさらに近い状態で観た映画。2002年1月クールの連ドラ、2003年の映画「日本シリーズ」につづく、「ワールドシリーズ」完結編。個人的には、前作で完結していたので、正直、複雑だった。「やる」と言われたら気になるし、観たい。でも、やんなくてもいい。そんな気分で、やっぱり観てしまったのよ。

わざわざ、ぶっさんが「ばいばい」を言いに戻ってきた映画。
スタッフ、役者、観客のみんなで「さよなら」と言い合う感じ。自分のテンションが低いせいか、スタッフや役者さんの方が感傷的に思えた。流れにサプライズはない。連ドラをなぞっているだけに、あれから3年経ったことがわかる。狙い通りなんだろけど。なにしろ、キャッツメンバーが落ち着いてしまった。3年後の設定になるわけだ。始まって1時間くらいで、時計を見る。
ぶっさんが初めて公助を「お父さん」と呼んだシーンは白眉。よみがえったぶっさんを、公助だけが見えないのは、この二人だけが生前、ちゃんとお別れをしているからだよね。
死者が山から来て、山に還るあたり、遠野物語かと思った。なんだか、学生時代のゼミを思い出しちゃうなあ。そういえば、同じ宮藤さんの脚本「ウーマンリブ先生」の、迷路のような温泉宿という設定も、どこか近代文学風。そんなふうに読めちゃうのが、うますぎる弱みかしら。