俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

感想いろいろ

ティーバッグ置き

J.オースティン作『自負と偏見新潮文庫中野好夫訳を、金曜の夜に一気読み。面白かったー。原作読んだら、エリザベスの株急上昇。リジーかわいい。天真爛漫な聡明さが魅力的で、いやみじゃない。ダーシーはもっと高飛車だったのね〜。映画だと、ダーシーの高い鼻がかなり抑えられていて、エリザベスの方が気位高そうだったもの。原作では恋のスピードが二人で異なっているが、映画は最初から惹かれあってるように見えた。エリザベスの方からダンス誘っているものね。他にもいろいろ違いがわかって、原作と映画と、両方楽しめたです。

さて、今日は午前中から活動開始。2時間で布団干し朝食片づけ掃除洗いもの身支度をすませ、阿佐スパ「桜飛沫」昼の回を観る。上演時間が長い! 休憩入れて3時間10分だよ。美容院の営業時間に間に合わず。劇場の入っているキャロットタワー1階、雑貨コーナーでティーバッグ置きを衝動買い。かわいくても場所ふさぎだから、雑貨は買わないようにしてるんだけどまあいいや。
帰宅後は溜まったTV録画を消化。「時効警察」「SMAP×SMAP」「オーラの泉 (ゲスト:三谷幸喜)」。三谷さんは神妙だった。割と個人的な事柄を話していて意外。
時効警察」は、昨年11月下旬のキス死亡事件(ピーナッツアレルギーが原因)を受けた話なんだろうなあ。日本語の記事を探したらリンク切れだったので、英語版を貼りつけておきます。
http://www.ctv.ca/servlet/ArticleNews/story/CTVNews/20051125/peanut_allergy_051125/20051125

阿佐ヶ谷スパイダース「桜飛沫 (しぶき)」第1回目

2/11 (土)、14:00開演、於・世田谷パブリックシアター。休憩20分をはさんだ2部構成で、全体の上演時間は3時間10分 (休憩含む)。
今回は時代劇という触れ込みに加え、橋本じゅんさん、山本亨さん、猫背椿さん、前田悟さんと、好きな役者さんが出るので、かなり期待して行った。阿佐スパは、以前の公演「みつばち」が時代劇だったそうだが、そちらはチケット取れなかったのよ。さて、どうかな?

脚本・演出・出演:長塚圭史
出演:山本亨 橋本じゅん水野美紀 峯村リエ山内圭哉 猫背椿 市川しんぺー 真木よう子 吉本菜穂子 富岡晃一郎 川原正嗣 前田 悟 横山一敏 大林 勝 中山祐一朗 伊達暁

第一幕【蟒蛇如】14:00〜15:30
第二幕【桜飛沫】15:50〜17:10

第一幕と二幕は独立性が高く、つながってないわけではないが、2本立てといったところ。それはいいのだけれど、長かった。説明セリフいらない。1回で十分。繰り返し言い、間をとることでにじみ出る寂寥感というのはあるかもだけど、ひつこい。
語弊を恐れずいえば、筋立てはたいしたことないと思うのよ。もっとそぎ落とせる。隣席のお姉さんも、笑いの合間に寝てたもん。演出が丁寧すぎたの? 初日から2日目で、出演陣も考えながらやっているのかしら。

一幕と二幕で、役者の幅が出てしまった気がする。二幕は、山本亨さんの「佐久間」のおかげで、求心力のある舞台となった。佐久間という中心がある分、話もとっつきやすくなっている。一幕はそうした根幹の人物がいないため、パラッとした印象になってしまったのが残念。一幕は、もっと面白くなってもいいのに。
二幕の方が、役者がいい。山本亨さんと峰村リエさんを筆頭に、山内圭哉君もあんなに口舌よかったっけ? すごくセリフがきれいに聞こえた。「蝮の蛾次郎」役の前田悟さんもすてき。ちょっと冷たい感じがたまりません。前田さんのこういう役どころ、好きだなあ。「マルセ」役の真木よう子さん、初見ですが、よかった。
二幕のベテラン勢にくらべて、一幕の若手はちょっと見劣りしてしまう。どこか足りない。
水野美紀ちゃんがイマイチだったのが、大きいかなあ。華がない。美人設定の役ですが、地味な衣裳を撥ねのけて輝くオーラがない。性愛に対して臆病な (しかし希求する)、堅い女性という役柄ではあるけれど、本人の気持ちはどうでも、男に振り向かれてしまう部分をもっと出してほしかった。どうも中途半端でした。
伊達ちんの若侍「新ちゃん」の、へっぴり腰がかわいかった。でも、そろそろチンピラロックは飽きてきたぞ。伊達ちんは職人的巧さはないけど、ふとした瞬間、いいのよねえ。中山祐一朗さんの方が、もそっと職人的な感じ。

二幕の宿場町の雰囲気、「真昼のビッチ」を思い出しました。時代劇だから拳銃は出てこず、刀での立回りだけれど、空気は西部劇。
一幕と二幕の、開幕スクリーン映像がすてき。二幕ラストの演出はかっこいい。あそこで止めるのが、圭史の美学なのかしらん。