俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

真夜中の日記

くど監の映画「真夜中の弥次さん喜多さん」を観た。しりあがり寿さんの原作は読んだことがない。フィルム135分でやや長めだが、面白かったので無問題。思ったより直球だった。長瀬君に惚れた。七之助君の寄り目が見事だった。いや、もちろんそれ以外もだけど。
鑑賞後、喫茶店で感想を言いあう。“真夜中の弥次喜多”は「映画化の前に舞台化されてて、映画がロードムービー(外に出る)のに対し、舞台はずっと同じ宿(内をさまよう)なんだって*1」とは、知人の弁。ちがうのが面白い。こちらも「『真夜中の〜』タイトルは、映画『真夜中のカーボーイ』からとったんですって』とお返し。ゲイカップルとヤク中の設定づくりに、影響を受けたからだそうだ*2
その他、「ケガを治すのに、絆創膏を貼るべきか否か」等、ぜんぜん関係ない話題でも盛りあがった一日でした。ちなみに、当方は貼る派。エッジが深けりゃ黄色いガーゼも当てちゃうよ。

映画「真夜中の弥次さん喜多さん

伊勢参りに行こうぜベイベー。
宮藤官九郎、初の監督映画。主演、弥次さん=長瀬智也、喜多さん=中村七之助。上でも書いたけど、かなり面白い。長瀬君の弥次さんに、「タイガー&ドラゴン」の虎児を思い出した。二つの作品のつながりを感じるわ。
弥次喜多がゲイカップル、というのは知っていたけれど、せいぜい手をつないだり、しなだれかかる程度だと思っていたら予想外。もう少しだけ踏み込んで、美化もせず卑下もせずカメラを回していました。全体的に、あまり逃げないつくりをしていた、と思う。
まっすぐでブレない弥次さんが、揺らぐ喜多さんを引っ張ってのお伊勢参り。面白くて虚無的で明るくて祭事的。洞窟の中に入るのって、やっぱし胎内回帰ですか。RE・BORNですか。たどりつく場所も場所だし。荒川良々さんが最後、大活躍。この人はどうして、こうモテるんだろう (岩松了さんも、ウーマンリブ「グレープフルーツちょうだい」に出演した余禄として、荒川良々と出会えたことを挙げてたよ)。映画とは関係ないけれども、荒川さんが髪を伸ばしたら……やっぱり変だな。
そうそう、阿部サダヲさんの部下、岡っ引きの呑々(のんのん)は、榎本明の息子だったんだね! びっくりしたわいなあ。

●映画公式HP
 http://www.yajikita.com/
●映画の制作発表
「COMIN' SOON」TV:http://www.cs-tv.net/movie2/press/396_p.html
「Movie Wolker」(動画あり):http://www.walkerplus.com/hokuriku/latestmovie/report/report1485.html
●くど監・インタビュー類
「Movie Wolker」http://www.walkerplus.com/kyoto/latestmovie/report/report3395.html
毎日新聞」2005年4月7日付夕刊:http://www.mainichi-msn.co.jp/geinou/cinema/archive/news/2005/04/07/20050407dde018200024000c.html

*1:少年王者舘天野天街氏の作・演出。→「KUDAN Project」HP:http://www.officek.jp/kudan/yazikita.shtml

*2:雑誌「Pict Up」弥次喜多特集より