俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

真昼のビッチ

ヴィレッヂ×阿佐ヶ谷スパイダース「真昼のビッチ 〜The Bitch Shouts in the Midday.〜」

7/17(土)19:00、於・新宿シアターアプル。上演時間は2時間半、休憩なし。阿佐スパの長塚圭史がつくる舞台は、これで3度目になる。最初はPARCO劇場プロデュース「マイ・ロックンロール・スター」、次は阿佐スパの本公演「はたらくおとこ (id:orenade:20040407参照)」。3度目の今回は、ヴィレッヂ(新感線の事務所)と組んだもの。要するに、阿佐スパの舞台に、新感線の役者が出てます。正式には「ヴィレッヂプロデュースVol.3 阿佐ヶ谷スパイダースPREMIUM」だって。長っ!

なにか、今までの2公演と少しちがって見えた。女のハードボイルドだ。乾いている。ゴシックホラー要素がうすい。
新感線からは、橋本じゅん、高田聖子が出演。新感線OBの渡辺いっけいも出てます。主演の高橋由美子馬渕英里何(姉妹の設定)も新感線の舞台経験者で、このあたりがヴィレッヂ・プロデュースかな。ACの前田悟さんもいたね。
対して、阿佐スパ経由と思われるのは、小林高鹿と玉置孝匡。劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」構成員らしいが、この2人がよかったんすよ! 「ペンギン〜」機会があったら、観ようかなと思ったくらい。二枚目を嫌味も含めて嫌味なく演じている小林さん、40近くかと思ったら実は30そこそこだった玉置さん、プロデュースってこういう出会いがあるからいいね。

不幸に狎れた女と、不幸克服のためにその象徴を守ろうとする女と、嫉妬の不幸に復讐する女、そして彼女たちにまつわる男たちの話。不幸に狎れた女の妹は、ある事件以来、正気を失っている。合間に入る妹の述懐の意味が、物語最後、彼女にあたるスポットライトひとつで判明する。この、セリフで説明しないのが圭史の演出のブラボーなところだよな。
橋本じゅんさんが、新感線以外でフツーにお芝居しているのを観るのは、これが初めてかもしれない。ノーメイクのじゅんさんは新鮮。高田聖子ちゃんはスタイルいー。ちょっと「月影十番勝負」のストレートプレイを思い出しました。