俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

幸せな時間

今日は江戸東京博物館「新選組!」展と、明治座燃えよ剣」の2本立て。
幕末・新選組ファンで、今年の大河も好きだという友達と両国駅で待ち合わせ。場所中のため、お相撲さんがちらほらいる。いざ、出陣!

入り待ちこそなけれ、会場内は人人人で、歳末セール会場のよう。最近観た展覧でいうと、
  空海高野山 <「新選組!」展 <<< 大英博物館の至宝展
くらいの混みよう。内部がやや手狭なのを差し引いても、さすがは新選組、こちらの見通しがあまかった〜。
中高年から二十歳そこそこの女の子2人組、親子連れと、客の年齢層も幅ひろい。これも「さすが」。子供連れの場合、お母さんがファンみたいですね。会津の容保(かたもり)公のお写真前で、小学生の娘に熱く語るお母さんを発見。
  母「このひと、会津のお殿様」「仲人もして…“なこうど”ってわかる?」
  娘「わかんな〜い」
お母さん、あなた斎藤一*1 のファンですね……!

近藤勇の書簡がやたらにあった。筆まめなひとだ。ちまちまとした、几帳面な字である。いちいち報告し、自分の心情をのべておかないと気がすまないらしく、書簡には整然と、かつびっしり書き連ねてある。
一方、土方歳三の書簡は、文字面も大きく勢いのある字。墨を含みすぎた筆が、所々、字にぼってりとにじみを出している。筆をあまりしごかず、せっかちに紙にのせた感じ。
そして沖田総司。読めりゃいいんですよ風な、字のうま下手など気にしなさが、いかにも沖田だ (妄想上等!)。土方と沖田には、代筆と思われる書簡もあったが、友達と「(イメージに合う) あっちが本物よね〜」と言い合う。
こういうのは、やはりナマが一番。写真だと、墨の含み具合や筆ののりが見えないもの。文字の強弱、癖など、まさに「文字は人なり」ですわ。

書簡のみならず、いろいろと充実した幕末展でした。見応えも十分ですよ。会期は4月3日〜5月23日まで。
さて、このあとは都営地下鉄を乗り継いで、明治座へ。上川隆也主演の「燃えよ剣」を観てきました。その感想はまた明日。

*1:斎藤一……新選組三番組長。鳥羽伏見から転戦につぐ転戦で、会津まで流れる。会津藩士の娘を嫁にもらい、そのときの本仲人がお殿様・松平容保、下仲人が山川浩佐川官兵衛 (いずれも会津重臣)。容保から「藤田五郎」の名を下され、以後はそちらを名乗る。