俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

思い出というより妄想か

朝から元気を出そうと、通勤電車の中で大河のステキシーンを回想。
「藩に話はつけておいた」「近藤さん」「勝っちゃん」「よせよそんな昔のこと」9割方、山本土方がらみなんすが、思い出すだけでしあわせってDoいうこと?
(思い出だけで楽しく生きてけそうだなー)と思ったところで、

「人は……思い出だけで生きていけるものかしら?」

という、「エリア88」の津雲涼子のセリフ(うろ覚え)が、メーテルのごとく語りかけてきたよ。

エリア88」は、新谷かおるの名作漫画です。主人公の風間真(シン)は孤児院出身のパイロットで、航空会社の社長令嬢・津雲涼子とは許婚の仲。ところが、同じ孤児院出身の親友・神崎悟の裏切りによって、知らず中東の外人傭兵部隊に送られ、戦闘機に乗せられる……というお話。
上記は、行方不明のままの許婚者に思いをはせ、たまらなくなった涼子がつぶやいたもの。このあとすぐに手がかりが見つかり、思い出はうっちゃられますが、けっこうイタイですこのセリフ。

ところで、「エリア88」のシンと神崎の関係(同じ孤児院出身の親友、就いた職業も同じパイロット)は、新選組の近藤と土方(同じ多摩の幼なじみ、ともに刀でもって武士をめざす)の裏返しみたいなものでしょうか。
土方が近藤に尽くし、自らの上におくのに対し、神崎はシンが自分より幸せになり、上をいくのがいやで裏切る。「ベルセルク」のガッツとグリフィスもそうかも。男の相克! この構図が好みなんだなあ。