俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

豆乳とクレイジーケンバンド

大豆も豆腐も納豆も卯の花も好きなのに、豆乳が苦手だ。一口飲んで危噴きかけ、二口飲んで逆流しそうになったくらい駄目だ。豆乳鍋なんぞ、絶対したらん。「それが意外と飲めたのよ」と、知人の弁。
知人も今まで不可だったが、ポピュラーな銘柄の調整豆乳を試しに買ったら、それが割合イケたとのこと。大豆のイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと組成が似ていて、体にいいのよーと啓蒙された。イソフラボン。お経のように名前は知っていたが、そんな働きがあったとは。でもなー、やっぱり飲めないわー。

……と思いながら、つい買ってしまった。紙パックの調整豆乳。午後、仕事の片手間にチューと一口。思ったよりまずくない。もう二口チュー。飲める。やったね豆乳デビュー! と、少し高いテンションで飲みきったが、きっちり反動がきやがった。
豆乳の味が、口腔から去らないのだ。うええ。お腹が重い。急に眠気がおそう。血流が胃に集中して、頭に酸素がいきわたらないせいだわ! ともすれば下がる瞼と格闘して、目は半開き状態。もうもう、やっぱり豆乳はだめ……。

クレイジーケンバンド「SOUL PUNCH 2005」ツアー 追加公演 in 武道館

11/30 (水)、19:00開場、於・武道館。みっちり3時間の公演。
誘われて行ったLIVEです。初クレイジーケンバンド (以下CKB)。武道館をサザエとすると、サザエのうずまき殻のてっぺんの席。客層は30半ば〜40代中心か。子連れもちらほら。氣志團SMAPコンに慣れた身からすると、地味ぃ〜というか、落ち着いた雰囲気である。コスプレがいないのよ!(当り前) 男子率も高く、背広姿も見かけた。

ほぼ定刻通りに始まる。客電が落ちた瞬間、ざざざ!とアリーナ席が総立ちになった。剣さんがバイクに乗って登場。以下、客からの質問(おそらく、事前にHPかなにかで募ったもの)に答えたり、告知をするMCを2回ほどはさむが、基本的にずーっと歌いっぱなし。音楽鳴りっぱなし。MCのときもバックで演奏してんのね。個人的に、LIVEでも、空白の沈黙時間がないとつらいので (絶え間なく聞かされるのは苦手)、嬉しいけれどキツかった。でも、CKBの皆さんはすごかったよ。客からのリクエストに答えて、即時歌う、という余興があったのだけど、いきなり言われても、剣さんが歌いだすと、ぴったりバックがついていきます。で、歌い終わるとそのまま待機のBGMにシフト。その滑らかで継ぎ目のない演奏、歌詞がすぐに出てくるボーカルは職人技だ。

「今日は追加公演だから、少し長めにやります。といっても3時間くらい」と、剣さんは言ったが、ほんとに3時間で終わった。聴きにくる客もCKBの面々も、ほんとに音楽が好きなんだなあ。MCの質問コーナーで、「MCで1曲歌ってください」というリクエストに、「つまり、MCより歌を聴かせてくれということですよね」と剣さんが笑ったあとに、すかさず「♪〜」、すぐについてくバックバンド。終盤近く、「もうこの辺で終わりの時間が……」と挨拶をはじめた剣さんに、客席から「まだまだー!」。

CKBの曲は好きだけど、これはクラブで、一杯傾けながら聴くのが一番いいバンドですね。アメリカ映画の、高校卒業プロムで、ドレスアップした高校生たちがホールで踊ってる、檀上では正装したバンドメンが粋なナンバー流してる、高校生たちの笑顔やさざめきに応えて、とびきりすてきな演奏をする……そんなバンドメンの要素もある。CKBは聴き入るより、流して楽しむのが自分には合う。
ボーカルの剣さんの美声なこと! 麗し〜い。滑舌もはっきりしていて、これでお芝居ができたらいいのに、と思っちゃった。でもこの人は、役者でもパフォーマーでもなく、やっぱり歌手だと思う。声質、カールスモーキー石井(とあえて昔の名でいう)と似てた。バンドの有り様も、ちょっと似てるかな。米米のほうが、もっとお遊び色が強い気がするが、そちらのLIVEは見たことないので 100%推測です。
お遊びのパフォーマンスも取り入れているCKBだが、基本は歌三昧のバンドなんだろう。大好きな「ある晴れた悲しい朝に」がナマで聴けてうれしい。