俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

排水管洗浄

年に一度のマンションの排水管、高圧洗浄の日。
2014年から午前と午後の部に分かれ、うちの階は午後の部(13:00〜14:00)でしたが、今年は11:40頃、作業員の方が来てくださいました。まだ午前だったからびっくりした! ちょうど午後に向けて片付けている最中だったから、雑然としていて恥ずかしかったけれど、早めに終わるのは助かりますからね。作業員の方も、早めに終わらせたかったらしいです。

そんなわけで、午後がまるっと空きました! まあ、布団や洗濯物を取りこんだりしていると、あっという間に夕方なんですけどね。それまでのんびりしてから、再び活動開始。
悲しいかな、会社に忘れ物をしていたので、日曜だというのに会社に行って、忘れ物を取って、とっとと帰ってきました。最近、電車内でスマホばかりいじっているのを反省して、文庫本をお供に持っていったよ。

フォークナー短編集 (新潮文庫)

フォークナー短編集 (新潮文庫)

新潮文庫『フォークナー短編集』。アメリカの作家・フォークナーを読むのは、恥ずかしながらこれが初めてです。『八月の光』『アブサロム、アブサロム!』などの長編が有名ですが、あらすじを見ると、体力気力があるときでないと、精神的にヤバそうなのですもん……。
とっかかりやすそうな短編集から入ってみましたが、ヤバかった。フォークナーやばい。短編ですらヤバい。なにこの南部アメリカの因習と人種と階級の断絶。トランプの支持される素地が垣間見えた気がします。
「エミリーに薔薇を」と「あの夕陽」がおそろしい完成度だった。巻末の解説によると、やはりこの2作はフォークナーの短編の中でも傑作と言われるらしいです。それも納得の精緻さ、崩壊を予感させる緊迫度、容赦のなさ。この2作以外の作品、すべてに緊張感がありました。「納屋は燃える」もよかった。底辺にいすぎて、もはや怨嗟しかない父親の顔がブリキのように、鈍重にしかし重くのしかかって見える描写。自分の行路にあれば馬糞でも避けずに踏み込む、ロボットのような足取りが、父親から人間みを剥ぎ取っています。