俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

文楽

文楽玉藻前㬢袂 (たまものまえあさひのたもと)」@国立劇場

会社のイベントで、国立劇場まで文楽を観に行きました。
文楽! 前に観たのは20年以上前かしら……。そんなしばらくぶりの文楽、今回の演目は「玉藻前㬢袂 (たまものまえあさひのたもと)」です。九尾の狐ですね。
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2017/910.html
確かこれ、歌舞伎の演目にもなっていたんじゃないかなあ。

文楽人形浄瑠璃の一種で、もともとは人形浄瑠璃をやっていた大阪の一座「文楽座」のこと。「浄瑠璃」は音曲を伴う語り物で、それが人形芝居とくっついて「人形浄瑠璃」となりました。特に、近松門左衛門と提携した竹本義太夫の語りが人気を博して、「義太夫節」が浄瑠璃の代名詞になります。そして人形浄瑠璃は、その一座である文楽座から「文楽」とも呼ばれるようになった、というわけ。

で、今回の演目「玉藻前㬢袂」。当たり前ですが、義太夫は江戸時代の台詞まんま。理解を助けるため、舞台の両端に台詞の字幕が出ます。わりと読めるものですね〜。先に台詞読んじゃうから、義太夫が語る前に先笑いが起こる一幕もありました。
内容は……。予想以上にトンデモ展開でした!
観劇した人たちと言い合ったのですが、話の前後につながりないわ、完全にご都合主義だわ、これでもかと因縁をつけたわりにあっさり死んで、そのまんまとか、設定盛りすぎだし、キャラの使い捨て感ハンパねー。物語が最初から破綻しまくっているのが、かえってアバンギャルド
観る前は「義太夫か、字幕を読む気力あるかなー、寝ちゃいそう」と思っていましたが、物語がトンデモ過ぎて見入ってしまいました。寝るヒマなかったわ。意外に面白かったです。