七年ぶり
ウーマンリブvol.13「七年ぶりの恋人」@本多劇場
11/14(土) 19:00開演、於・下北沢本多劇場。上演時間は約2時間。
2005年「七人の恋人」、2008年「七人は僕の恋人」に続く3本目の、コント風バカ芝居です。今回の出演者は全員が「大人計画」の劇団員で、田辺誠一はいないのね。前の二作には出ていたので、ちょっと残念な気もしたけれど、別に連作ってわけではないので、そんなもんか。
1980年代の懐かしアイドル歌謡祭をひねった構成で、40代半ばのクドカンの趣味がまる出しです。同世代だから分かるわー。
悪ノリしてる部分と、敢えてやっているのだろうギャグ (ADHD) が、いつまでもパンクでいたいのだろうと思わせます。久しぶりにウーマンリブを観たせいなのか、いつもより露悪的な感じがしました。笑いのなかにも生理的に嫌なものを混ぜ、顔に砂を押しつけられるような、ザラッとした感覚をもたらすのは、ウーマンリブならではですね。毎回思うけど、松尾スズキの芝居のほうが根本的には明るくて、温かいよねえ。クドカンのほうがよっぽど怖くて乾いてる。
役者陣は言わずもがな、よかったです。池津さんお久しぶり! でも鈍ってなくてすごい。サダヲちゃんも体のキレがすばらしいわあ。歌もうまくて、グループ魂のライブを観たくなりましたよ。もう10年以上観てないですね……。
皆川さんは、相変わらず動けるデブです。中森ヴァギナの役で、何度もズザーとスッ転ぶシーンは必見。飛び道具な役柄が多いけれど、実はすごく芝居のできる人ですよ。フリートークと思しきコーナーでは、今まで何度もダイエットを試みて、そのたびに太る話をしてくれました。
セミーは50歳ですか。うんうん。大人計画と劇団☆新感線のコラボ公演「ラスト・フラワーズ」を観て以来、この人のアドリブの利かなさ、ぎこちなさに目がいくようになってしまいました(笑)。あ、ヘタという意味ではありません、あしからず。