俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

バカロック!

大パルコ人(2) バカロックオペラバカ「高校中パニック! 小激突!!」

【作・演出】宮藤官九郎
【出演】佐藤隆太 勝地涼 永山絢斗 川島海荷  三宅弘城  皆川猿時 少路勇介 よーかいくん 宮藤官九郎 坂井真紀 綾小路翔
【音楽 (五十音順)】綾小路翔 上原子友康 (怒髪天) 宮藤官九郎 小園竜一 坂本慎太郎 富澤タク 益田トッシュ 三宅弘城 向井秀徳 横山 剣 (クレイジーケンバンド)

12/15(日)14:00開演、於・渋谷PARCO劇場。
宮藤さんが「大パルコ人」第2弾をやると聞き、うわあチケ取りたい!でも「あまちゃん」真っ最中だし、まあ無理よね……と思っていたら、奇跡の先行当選ですよ。神さまはいるんやで……!

最初の大パルコ人がメカだったので、今度はバカだそうです。名づけて「バカロックオペラバカ」。
いやあ、楽しかった! ほんとそのまんまバッカでオモロー!
最初の枕で、勝地涼くんと皆川猿時さん(女子高生コス)が高校生カップルの役で出てくるんですが、勝地くんのキャラが、あまちゃんの前髪クネ男なんですよ〜。クネ男が出てくる回を見逃した私ですら、伝聞で聞いた「前髪クネ男だ……」と心中つぶやくくらい、クネ男でした。皆思うことは同じで、案の定、会場のあちこちで「前髪…」「前髪クネ男…」「ぶくくっ」と、ひそひそ聞こえましたぜ。
脚本がクドカンなだけに、あまちゃんネタをツカミに利用しながら、うまいことブラックを笑いに落とし込んでおりました。ギャグにしてるけど、相当黒いよこの舞台。

舞台での音楽(ロック)の比重は、とても高かったです。ロックオペラ、というだけあるわ。芝居と音楽の往き来が自然でした。
音楽とバカの掛け合い、という点で、私は劇団☆新感線のおポンチものを彷彿としました。カラーは違うけれども、ソウルは似てる!
相違点としては、
新感線・いのうえさん=小学男子(スカートめくりして喜ぶレベル)、メタルロック、バカというよりアホ(関西なだけに)
宮藤官九郎さん=中高男子(イカくさい)、パンクロック、バカだと思う(東国だけに)
かしら。まさかブログに「イカくさい」と書く日が来るとは思わんかった。ひそかに動揺してます。

タイトルの「高校中パニック!」の“中”は、“中くらいのパニック”と“高校中がパニック”の両方をかけています。これは、劇中の歌を聞くと分かる。「ち(ぢ)ゅう」の、濁点の有無で区別してるのね。芸が細かい。
氣志團」團長・綾小路翔は、本職だけあって、やはり歌とか、見せ方がうまかったです。私は昔、氣志團のファンだったんですが、いろいろ思うところがあって、今は無関心レベルまで来てしまいました。だからもう本当、見るのも聞くのも久しぶりだったんですが、やっぱりうまいな、と思いました。
勝地くんは、観るたびに演技が突き抜けていくよね! その攻めの姿勢、大好きよ。
皆川さんが、意外に(失礼)歌がお上手でびっくりです! 無駄にいい声をしてませんか?(笑) グループ魂では、司会の港カヲルですが、歌もやればイケるんじゃないの? 歌とは関係ないけれど、私のなかでは、皆川さんと新感線の橋本じゅんさんが、同系統に分類されております。なんか……飛び道具なところとか、出てくると場をさらう感じが、じゅんさんぽくないですか?
少路勇介くんは、小刻みにキャラを変えて衣装替えもしなくてはならないから、ちみっと疲れていたような。
佐藤隆太くんと勝地くんの、最後のオチは、70〜80年代のSF漫画にありそうなネタだなあと思いました。あ、ネタをぱくったとか、そういうのではなくて、あの頃のSF漫画の雰囲気を思い出させる、ということです。