俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

モーツァルト!

ロックオペラ モーツァルト [ルージュVer. ]@東急シアターオーブ

【演出】フィリップ・マッキンリー
【上演台本】吉川 徹
【出演】
山本耕史 中川晃教
秋元才加 菊地美香 AKANE LIV╱
酒井敏也 コング桑田 湯澤幸一郎 北村岳子 北原瑠美 上山竜司 栗山絵美 平田小百合
鶴見辰吾
キムラ緑子 高橋ジョージ

2/10(土)17:00開演、於・東急シアターオーブ。上演時間は2時間30分 (休憩20分含む)。
2009年にパリで初演されたミュージカルの日本版です。山本耕史中川晃教のW主演で、 山本モーツァルト×中川サリエリの [インディゴVer. ]、中川モーツァルト×山本サリエリの [ルージュVer. ] の2種類が交互に演じられるというもの。私は会社の先輩と観劇したのですが、2人して「山本耕史サリエリでしょう!」と一致して、 [ルージュVer. ] のチケット取得。このとき、我々の頭のなかには映画「アマデウス」が流れていたのであります。
で、観てきたけど……サリエリ、出番少なくね?
圧倒的にモーツァルトが主役じゃね?
W主演で役割逆転というからには、舞台に占める比重は半々だと思い込んでいたけれど、ちょっと話ちがくね?

そう、この舞台は、思いきり「モーツァルト」が主役でした。モーツァルト以外は、全員脇役じゃないかなあコレ。
アッキーには失礼ながら、山本耕史を目当てでチケットを取ったので、肩すかしでした。事前の調べが足りなかったと言われればそれまでだけれども。
バンドとオーケストラが融合したロック調の舞台が売りらしいですが、個人的には、衝撃はなかったなあ。バンド×オケ自体、それほど目新しいものではないし。もっとモーツァルトの曲をたくさん使って、ロックに崩しているのかと思ったけれど、そうでもなかったしね。
あ、衣裳は楽しかったです。かなり衣裳には力を入れていると見た。
あと、シアターオーブは、音響どうにかなりませんか? 役者がマイクで台詞しゃべるだけで、音割れするのはいかがなものか。ミュージカル専門劇場の名が泣くよ。

休憩込みで2時間半のため、モーツァルトの生涯を駆け足で、ハイライト紹介した感じ。コンスタンツェ(モーツァルトの妻)の姉の登場シーンが「宝塚か新感線か」のようなノリで、そこだけ笑ってしまいました。漫画で例えると、集中の効果線をしょって「ババーン!」と段ゴマぶち抜き1ページで登場、とでも申しましょうか。悪妻の代表のように言われるコンスタンツェが、この舞台ではモーツァルトに惚れ抜いた一途な女性でしたね。
さて、今回の舞台は、モーツァルトサリエリが交代するW主演ですが、中川モーツァルトは、アッキーのキャラクターそのまんまでした。本当にこの人、少年役が似合うよねえ。いつまで経っても子供みたいな純粋さと夢を持つモーツァルトで、「どうしてオトナは分かってくれないんだッ!」という子供の悲しみとエキセントリックさがよく出てる。山本君が演じると、もう少し分別くさくなりそう。「分かってはいるけど、分かりたくない!」みたいな。
反対に、アッキーはサリエリ演じられるのかしら……大人の役だぞい。山本サリエリは、ベーシックでしたね。つうか、この舞台のサリエリ狂言回し以上の役割はなさそうだし、ふつうにナレーターして、ちょっと歌って、くらいのイメージです。
山本君とアッキーが対決するような舞台だと思い込んでいたので、アテが外れましたが、こうしてみると、山本モーツァルトも観たかったですね。