俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

韓国映画「王の男」

昨日は今年初の趣味の講座、今日は映画。
銀座まで出るし、ぶらぶらするつもりが、家事に追われてギリに映画館着。シネスイッチ銀座で、韓国映画「王の男」である。昨12月上旬の公開で、ひと月は経っているため、客席はパラパラ。
思ったより、話がしっかりしていて面白かった。時代設定は16世紀初頭で、「チャングムの誓い」と同じ頃。美貌の女形と兄貴分の芸人と、実在した暴君・燕山君(ヨンサングン)とその側室の4角関係が描かれるが、主眼は恋愛ではなく、各人の心理にある。王様がアダルトチルドレンなのよ。暴君と言われるほどの狂気の振舞いは、ACゆえ、という捉え方。相当イッちゃってますけどね! 少しくシェイクスピアも入ってます。
コンギル役(女形)のイ・ジュンギが、静止画にとどまらず、動画でも美しい。兄貴分の芸人・チャンセンとの、兄弟以上恋人未満の微妙さがいいのよー。燕山君も含めて、関係をはっきり描かないところがよろしい。全体的に、くだくだしい説明がなくて観客にまかせるのがいいね。側室のノクスも、彼女なりに王を愛していたことが最後にわかる仕掛けになっている。わたしけっこうノクス好きです。
芸人たちが集められて、王族の前で芝居をするシーンでの、芸人たちのメイクや衣装が、中国の京劇とクリソツだった。やはり地続きはちがうわー。