俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

パリ5日目【ルーブルとクスクス】

9/8 (金)、パリ5日目。
帰国が明日に迫る。実質、今日がパリ最終日である。えーもう? もう帰国? 風邪ひき沈没のために予定が狂い、単独行動日に組み入れていた、ルーブル美術館にまだ行ってない。パリに来て、ルーブルを見ずに帰るなんて! 友達はすでにルーブル体験者につき、半日ほど別行動に切り替えてもらった。やたールーブルに行けるー。ほんとすみません。

朝の散歩(パンテオン)→ 買物 → ルーブル美術館 → お昼(オニオングラタンスープ)→ サンジェルマン・デ・プレ界隈 → 夕食(クスクス)

パリを惜しみ、朝の散歩。晴れているけれど、空気が冷たい。秋だ。

写真左は、「ジェラール・ミュロ」の「Chouquettes(シューケット)」。1日目にも書いたけれど、シュー生地だけのお菓子ね。お砂糖がきれいにまぶされていて、皮もふんわり軽く、おめざにちょうどいい。付け合わせの果物は、洋梨と林檎 (だったかな?)。日本より青く固めで、非常に好み。果物は日本より小ぶりで、ちょっと酸味がきいているものが多い。日本はなんでも甘く改良しちゃう傾向があるけど、フランスは酸味好きなのかな。
写真右は、「パンテオン」。ソルボンヌ大学周辺にあるギリシャ・ゴチックの建築物で、フランスの有名人が多く葬られている。先年、アレクサンドル・デュマ(「三銃士」「巌窟王」「王妃マルゴ」作者)がここに改葬されましたね。アレクサンドル・デュマは、祖父・父・息子とみーんな「アレクサンドル・デュマ」で、祖父のデュマはフランスの陸軍中将。父のデュマは「三銃士」以下を書いた作家。息子のデュマは「椿姫」の作者。祖父のデュマは、貴族の父と黒人奴隷の女性マリーとの間に生まれた混血児で、実の父に一度、奴隷として売り飛ばされたりしてる。すげーな*1

その後、老舗デパートのル・ボン・マルシェ食品館で、いったん散開。13:30にルーブルで待ち合せとする。一度ホテルに戻って身軽になってから、バスでルーブルへ。着いたのは10:20頃。芋の子を洗うがごときの人出かと身構えてたが、ふつうに、そこそこだった。よかった〜。Vt.day直前の日本のデパ地下に比べたら、でんでん歩きやすいわ。ニケやミロのヴィーナス、モナリザは人だかりだったけれど、フロアが広いので人の流れがよく、圧迫感はない。
昨日のオルセーは近代中心だが、ルーブルは古代からルネッサンス、近世といったところ。絵に限っていえば、正直、量はすごいが、ありすぎて有難みがわかない。有象無象の絵は横目で眺めてスルー。不思議なことに、急ぎ足でも「あれ、」と目が留まるのは、ダ・ヴィンチドラクロワ、その他有名絵画なんだよね。知らず、純粋に目が捉えるの。有名絵画には、それだけの磁力があるのだと思い知ったわ。
絵は、かなりのフロアで写真撮影が禁じられていて、カメラを構えると、警備員がすぐさま飛んできて注意する。昔よりチェックがきびしくなったらしい。ルーブルは絵画だけではなく、古代オリエントの収蔵物もかなりあるが 、そちらは撮影OK。特に古代エジプトものが充実していて、博物館好きの自分にとっては嬉しい限り。

2点は、古代エジプトのもの。古代エジプトの収蔵物が多いのは、ナポレオンがエジプト遠征したからかなあ。ヒエログリフの解読者、シャンポリオンもフランス人だよね。しかし彼がヒエログリフを解読したとき、フランスはイギリスに負けて、ロゼッタ・ストーンはすでに大英博物館の中でした。帝国主義の時代だのう。シャンポリオンは、ロゼッタ・ストーンの写しで研究した由。
3点目は欧州の絵画。タペストリーではなく、絵。色使いがやさしいね。本のしおりみたい。

待ち合せ場所の理解が足らず、40分すれちがった。「ナポレオン・ホールにある逆さピラミッド」を「逆さピラミッドのあるナポレオン・ホール」と取り違え。ゴメンナサイ。気を取り直して、お昼おっひるー。

Au Pied de cochon (豚の脚)」という、豚がトレードマークの店。テーブルの脚も、先が豚の蹄のように割れていて面白い。ここでオニオングラタンスープを注文。しっかりめの味付けで、ボウルが大きい。容量たっぷり。お店のHP見つけたので、貼っておきます。→ http://www.pieddecochon.com/

以下2点は、散策中に見かけたもの。

パトカーと、ヌガーみたいなお菓子です。パトカーは国旗色で、ヌガー(?)はやわらかそうで、おいしそうだったなあ。
気がつけば、残金がほとんどない。ホテルのロビーで両替すればいいやと、後回しにしていたらツケがきた。ホテルのムシューに円の両替は無理だと、近くの銀行、両替所を教えられる。銀行が閉まってたから、ホテルでやろうと思ってたのにー。カード不可の店で夕飯を食べようと思っていたので、ちょっと動揺。そうしたら、ムシューが「宿代の支払いの方は大丈夫? 精算は明日だけど」と、心配そうに顔をのぞきこんできた。カードがあるから大丈夫ですよ。
とりあえず、教えられた両替所などに行ってみたが、18:00をすぎてどこも閉店。友達の提案で、オペラ・ガルニエ付近まで行ってみる。うーむ、期せずして夕闇のライトアップが見られた (いいこと探し)。友達の読みは当たり、すぐに開いている両替所を発見! さすが観光の中心地、オペラ・ガルニエざんすー。
これでもう大丈夫。次の行先は「Au Loi du Couscous (クスクスの王様)」。今日の夕飯はクスクスである。

おいしかった! 北アフリカ系の店かと思っていたら、店のマダムはフランス人みたいだった。気がよく、地元の客とおしゃべりしていて、地域に根付いた店のよう。友達の頼んだ食後のミントティーは、現地仕様で甘め。自分はエスプレッソにチャレンジ。どのへんがチャレンジかというと、わー、マダムがやっぱり業務用エスプレッソ・マシンで、ボタンでジャー。この気のおけない感じが、でもよかった。