俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

RENT つけ足り

昨夜は寝オチで、映画感想がまとまらないままにUPのボタンを押してしまった。少しだけ補足。
初演オリジナルキャストの年齢について。作者ジョナサン・ラーソンの生活が投影された作品だと聞く「tick,tick,……BOOM!」の主人公の年齢(30歳目前)と、ときおり重なって見えてしまった。「RENT」の設定上は、おそらく20代であろうが、画面の彼らには、時の翳りがうっすらとまとわりついているのだ。無軌道でいても、ふと我に帰る瞬間が、少しずつ長くなるような30代のとば口。何をしたいのか、何を捨てて何を守るのか、選択を迫られる焦燥。「――どうする、田舎に帰る?」
そのへん、物語の設定(推定20代)と、キャストの実年齢(30代中心)との間で、少々見方が揺れました。
また、内容とは関係ないのだけれども、歌詞に「アメリカ」が何度も出てくる曲に、アメリカ人のメンタリティを思った。自分の知る範囲では、そういう曲は「West Side Story」の「America」くらい (狭っ!)。「America」が“I like to be in America”と賛仰するのに対し、RENTの「WHAT YOU OWN」は、“Dying in America”という。それでも最後に立ち上がるのだが、両者の曲調に時代の差を感じる。まあ2曲しか比べないで、何をかいわんや、ですけれども。以上、メモ的補足終了。