俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

絶句

会社でお茶を汲んで戻る途中、チラ見した夕刊トップ面に目が釘づけ。

■お葬式:最期の顔、撮りますか カメラ付き携帯電話でパチリ…困惑派・理解派
……昨年7月、横浜市内の斎場。出棺前に花を詰め始めると、親族や友人5〜6人がカメラ付き携帯で故人の姿を撮り始めた。同市の葬儀デザイナー、出口明子さんにとっては初めて見る光景だった。故人と生前から付き合い「本人の意思を尊重した葬儀」をサポートしただけに「注意すべきか」と迷ったが、親族が何も言わなかったので黙っていた。翌月、私的に出席した葬儀でも同じ場面を見た。
 全国の葬儀社でつくる全国葬送支援協議会(総本部・東京都千代田区)の斎藤浩司理事長(34)は「月に1度は見ます」と話す。「中学生や高校生は『撮っていいの?』という雰囲気だが、30〜40代の人は当然のように撮影する」と話す。香川県三木町の三木・長尾葬斎組合「しずかの里」職員、長尾鉄夫さん(55)も「20〜30代の若い人が『記録に残す』という感じで撮る」と話す。……
――「毎日新聞」2006年2月16日付、東京夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060216dde001040049000c.html



上記の記事のまとめとして武田徹氏が、撮影行為から得られるリアリティーの確保を言い、「カメラ付き携帯などの普及で何でも撮影する風潮に加え、現代人の感覚や死生観の変容」を挙げている。
ああ、でも自分はいやだな。身内が撮られるのもいや。
デジカメでも普通のカメラでもなく (それでもいやだけど)、多くの場合、携帯での撮影だというのは「気軽に撮れて、消せる」からだと思う。その程度の気持ちで、人の死に顔を消費しないでほしいと切に願う。


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http://www.excite.co.jp/News/society/20060216150000/20060216E40.094.html