俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

路地裏の会社

ガラス戸に書かれた「お静かに」

写真は、路地裏で見かけた小さな事務所のガラス戸。手書きの文字がいいですね。


会社が引っ越す前の近所に、小さい軒先を出した会社があった。うなぎの寝床のような雑居ビルの1階で、おじいさんというには若く、おじさんというには年がいってる社長らしき男性が一人、手伝いに来ているおばさん一人、たまに若い女の子が一人。陽当たりのいい軒先には、いつも猫が2、3匹いた。飼い猫か通い野良なのかは知らない。
たいてい水色の作業服ジャンパーだった男性を、わたしたちはこっそり「ネコ社長」と呼んでいた。昼休みの帰り、ちょっと遠回りする。運がよければ、ネコ社長がネコジャラシで猫をかまって、遊んでいるのを見かけることができるのだった。そんな日は、ちょっと「得した!」と思い、いい気持ちで仕事場に戻れたんだ。
ネコ社長、元気かな。